世界初の水素燃料電池RTGが稼働開始

17 5月 2024
出典:三井E&S
出典:三井E&S

三井E&Sと米国子会社のPACECO Corp.は、ロサンゼルス港で世界初の水素燃料電池駆動式ゴムタイヤ式ガントリークレーン(RTG)の商業運転を開始すると発表した。

三井E&Sによると、H2-ZEトランステーナークレーンは従来のディーゼル駆動トランステーナークレーンと同等の運転性能を持つことが検証されているという。

新造のH2-ZEトランステナーは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の補助金を受けて実施している港湾コンテナ荷役設備によるクリーン水素の現地製造から消費地までの水素サプライチェーン実証事業の一環として郵船ターミナルズ株式会社に納入された。

ロサンゼルス港とロングビーチ港は、クリーンエア行動計画において、2030年までにすべての貨物処理機器の排出ガスをゼロにするという特に積極的な目標を掲げている。ターミナルでよく使われる主力ヤードクレーンであるディーゼル駆動のRTGは、排出ガスを大量に発生させる。水素を使用することで、H2-ZEトランステーナークレーンは電力網に接続しなくても排出ガスをゼロにできるため、ターミナル運営者は土木工事への投資を節約でき、現在の運用手順に影響を与えない。三井E&Sによると、港でのディーゼル駆動のRTGの改造も可能だという。

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